今日発表された2011年度ノーベル生理学・医学賞は免疫メカニズムを解明した3名に決まったみたいですね。
Jules HoffmannとBruce Beutlerは体に入った微生物を認識する、TollタンパクとToll様受容体(TLR)の発見および機能の解明。Ralph Steinmanは樹状細胞がT細胞化活性化することを発見した功績が認められて、受賞したらしい。
TLRは動物だけでなく、下等植物のコケでも遺伝子が見つかっていて、生き物が体外の微生物などを認識するのに、かなり広く昔から使われてるようです。
さらにTLRは種類によって、DNA、RNA、微生物の外殻などたくさんのものを認識します。病原体がたくさん持っているDNA配列を見分けるなど、センサーとしてかなり広範な範囲をカバーしているようです。
今回のノーベル賞に日本人は入ってなかったみたいですが、この受賞にふさわしいはずの日本人がいます。
上記のTLRについては、日本人の審良静男さんも大きな功績があります。
彼はTLRの機能について次々と発見して、「世界で最も注目された研究者ランキング」で、2004年度に第8位、2005年、2006年度は第1位、2007年度にも第4位に選ばれているらしい。()
今月の日経サイエンスでも審良静男さんの記事があったのですが、とにかくノックアウトマウスを作りまくって手当たり次第に遺伝子の機能を調べるような探索型の手法を取っていて、なんでも先に発表したほうが勝ちという国際的な研究の競争にたけているようです。
反面9時出勤で5時には帰宅するなど、生命科学者としては例外的に、すごく効率がいい働き方をしているらしい。
今回受賞できなかったのは残念ですが、日本人にもすごい人がいるのですね。
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